名古屋で開催されていた
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」
に行ってきました。
絵本の作品展には、ちょこちょこ行っていますが、 → https://hiiro74043646.hatenablog.com/entry/2022/04/20/094742
県外まで足を伸ばすのは初めてです。
展示内容は、既にネットや雑誌にも紹介されているので詳しくは省きますが、
たくさんの絵や立体物、そして、
ヨシタケシンスケの世界に入って遊べるものがいくつかあり、子どもがはしゃいでも「しーっ」って言われない(笑)楽しい作品展でした。
我が家にヨシタケシンスケの絵本がやってきたのは、子どもが3歳の時でした。
ヨシタケシンスケ好きの知人が、
子どもの誕生日に「ころべばいいのに」を、
プレゼントしてくれました。
「人を嫌う気持ち」をあからさまにした絵本を、我が子が読むのはほぼ初めてだったので、「読んでどういう風に思うのかな」と、
とても興味がありました。
いや、正直言うと
「まだ読ませない方がいいのではないか」
と思っていました 笑。
というのも、我が子が友達や先生のことを
「嫌い」とか「イヤだ」という事がまだなかったので、「言うようになったらどうしよう」と思っていました。過保護ですね 笑。
「ころべばいいのに」を読んだ時の子どもの反応はというと、楽しい絵に魅了されるといった感じで、やはりその内容にはまだピンときてないようでした。
夫にも「こういうのって、小学生くらいから読むんじゃないのかなぁ」と、話した事もありました。
夫曰く
「主人公の子が、嫌いな子に何か仕返しをするわけじゃないから大丈夫なんじゃない?」
と。
そうなんです。
主人公には何人か嫌いな人がいて、
「なんで嫌いなのか」
「なんで私のイヤなことをするのか」
「イヤな気持ちになったらどうすればいいのか」
と、延々と考えていくんです。
考えていくうちに、イヤな人のいいところに気づいて…みたいなありがちなことはなく(笑)、
「結局わたしはあの人達がきらいなんだ」
「でもお風呂に入ってさっぱりして、気持ちよく寝てやろう」的な結論に至るのです。
私は自分の子どもの「人を嫌う気持ちの芽生え」に恐れていたのですが、それはいつかは芽生えるであろうこと。
それが芽生えた時に、ただただ「アイツきらい」と思うのではなく、
「なんで嫌いなんだろう。何がイヤなんだろう。」って考えることができたら、
それはとても大切なことだと気づきました。
また、主人公は「嫌いな人(感情)から自分を守るにはどうしたらいいのか」ということも考えます。
「お風呂に入ると嫌な気持ちってなくなるな」とか、
「好きなものをたくさん用意しておこう」
など、自分を守る方法を考えていくのです。
相手をただただ恨むだけではなく、
自らを守るって、実はとっても大切なことです。
自分の内面を充実させていけば、相手のことを考える時間なんて意外と無くなっていくこともあるでしょう。
3歳から読み始めたこの絵本。
6歳の我が子は、今でもこの絵本が好きです。最近は色々と思い当たる部分もあるようで、
「どうして同じクラスの友達なのに、"嫌い"って言うんだろう。」
と、言っていました。
先日同じクラスの友達が「僕は○○君と○○君が嫌いなんだ〜」と、話してたのを聞いていて、そう思ったのかな。
私は、
「そんな時もあるんだろうね。」
と答えました 笑。
我が家の鉄板の答えです。
子どもが生まれて、子どもと接するようになって、気づいたのですが、子ども達ってほんと気分やさんです、笑。うらやましいほどに。
あんなに泣いていたと思ったら、大笑いしながら本をよんでいたり。
あんなによくケンカしながらも、毎日楽しそうに遊んだり。
大人みたいに、いつまでも根に持たない 笑。
だから、「今日○○ちゃんが怒ってきたの」と夜に子どもが話していたりしたら、
「○○ちゃんは、今日はそんな気分だったんだね」
「そういう日もあるよね」と言うようにしています。
それでもいつかは、
「ころべばいいのに」
と思う日も来るのでしょう。
主人公の子は親には話さず、
自分の中で色々思いを巡らせています。
我が子はどうかなぁ、話してくれるかなぁ、
一緒に話してみたいなぁと思いますが。
ヨシタケシンスケの本とともに、
見守って行きたいと思います。